GMOクリック証券の米国VIは調整前に手仕舞いするべきか

テクニカル分析

まえがき

本記事は米国VIの勝率の高い手法のシュミレーションの続きです。まだ確認されていない方は、先にそちらを確認してください。

米国VIの調整値は5年累計で68.3で月あたり1.14のプラスになるので、長期的に考えると売っておけばどんどん資金は増える仕組みです。

そのこともあって、調整前に売って、調整が終わって落ち着いてから買い直せば良いという、ちまたの噂がありますが、具体的なシュミレーション結果を使って説明してくれている人は見かけたとこがありません。

結局利用している証券会社や取引形態など全く同じものでなければ、正しい意見は無いと思いますので、今回はGMOクリック証券のCFD取引で米国VIという具体的な条件のもと検証していきます。

検証結果

各項目の説明

取引日 調整実施日の翌日(営業開始時間に調整値が反映される)
調整値 期先-期近の値
〇日後の変動値 実質利益=調整日の終値-調整値-調整翌日の終値
調整値の何%戻し 調整値÷〇日後の変動値

条件①:調整値0.7以上の時、価格調整後1日経過した後

調整値の0.7はプラスの調整がほぼ0.7以上で集まっていたので、0.7にしています。他の値にも変更可能なマクロを作ったのですが、1とかに変えてもデータに大きな変化はないので、どちらも同じ値にしました。

取引日 調整値 〇日後の変動値 調整値の何%戻し
平均値 1.78 -0.28 -18%
2019/3/13 1.2 0.12 10%
2019/4/11 1.385 0.225 16%
2019/6/13 0.715 -0.025 -3%
2019/7/11 1.565 0.095 6%
2019/9/12 1.625 0.255 16%
2019/10/10 0.715 0.405 57%
2019/11/14 1.86 0.16 9%
2019/12/12 1.815 0.595 33%
2020/1/16 2.275 0.215 9%
2020/2/13 0.85 -0.31 -36%
2020/6/11 1.545 -10.705 -693%
2020/7/16 2.055 0.025 1%
2020/8/13 3.625 0.025 1%
2020/9/10 4.8 0.4 8%
2020/10/15 1.09 -0.75 -69%
2020/11/12 0.795 -1.575 -198%
2020/12/10 1.705 -0.635 -37%
2021/1/14 2.2 -0.38 -17%
2021/2/11 3.38 0.18 5%
2021/3/11 2.96 0.44 15%
2021/4/15 2.835 0.395 14%
2021/6/10 2.005 0.855 43%
2021/7/15 2.54 -0.32 -13%
2021/8/12 2.175 0.455 21%
2021/9/9 2.04 -0.28 -14%
2021/10/13 1.85 2.53 137%
2021/11/11 1.365 0.255 19%
2021/12/16 2.735 -0.965 -35%
2022/1/13 2.25 -1.38 -61%
2022/2/10 1.365 -2.065 -151%
2022/4/14 1.605 -0.665 -41%
2022/6/9 1.465 -1.205 -82%
2022/7/14 0.895 -0.065 -7%
2022/8/11 2.2 -0.19 -9%
2022/9/15 1.25 0.1 8%
2022/12/15 2.55 -1.74 -68%
2023/1/12 1.05 0.99 94%
2023/2/9 1.065 -0.565 -53%
2023/4/13 1.045 0.545 52%
2023/5/11 1.89 0.14 7%
2023/6/15 1.84 -0.56 -30%
2023/7/13 1.43 -0.17 -12%
2023/8/10 1.23 -0.3 -24%
2023/9/14 1.64 0.35 21%
2023/10/12 0.81 -0.52 -64%
2023/11/10 0.87 1.36 156%
2023/11/10 0.87 1.36 156%

条件②:調整値0.7以上の時、価格調整後2日経過した後

取引日 調整値 〇日後の変動値 調整値の何%戻し
平均値 1.78 -0.12 -6%
2019/3/13 1.2 0.31 26%
2019/4/11 1.385 0.955 69%
2019/6/13 0.715 0.185 26%
2019/7/11 1.565 0.305 19%
2019/9/12 1.625 0.405 25%
2019/10/10 0.715 1.175 164%
2019/11/14 1.86 0.66 35%
2019/12/12 1.815 1.365 75%
2020/1/16 2.275 0.195 9%
2020/2/13 0.85 -0.15 -18%
2020/6/11 1.545 -5.875 -380%
2020/7/16 2.055 1.355 66%
2020/8/13 3.625 -0.115 -3%
2020/9/10 4.8 1.22 25%
2020/10/15 1.09 -0.89 -82%
2020/11/12 0.795 -0.035 -4%
2020/12/10 1.705 -1.415 -83%
2021/1/14 2.2 -1.41 -64%
2021/2/11 3.38 1.14 34%
2021/3/11 2.96 0.87 29%
2021/4/15 2.835 0.775 27%
2021/6/10 2.005 1.575 79%
2021/7/15 2.54 -1.01 -40%
2021/8/12 2.175 0.235 11%
2021/9/9 2.04 -1.02 -50%
2021/10/13 1.85 1.67 90%
2021/11/11 1.365 0.935 68%
2021/12/16 2.735 -1.665 -61%
2022/1/13 2.25 -1.08 -48%
2022/2/10 1.365 -4.915 -360%
2022/4/14 1.605 -0.155 -10%
2022/6/9 1.465 -2.795 -191%
2022/7/14 0.895 1.295 145%
2022/8/11 2.2 0.05 2%
2022/9/15 1.25 0.04 3%
2022/12/15 2.55 -1.56 -61%
2023/1/12 1.05 1.56 149%
2023/2/9 1.065 -0.745 -70%
2023/4/13 1.045 0.825 79%
2023/5/11 1.89 0.07 4%
2023/6/15 1.84 0 0%
2023/7/13 1.43 -0.06 -4%
2023/8/10 1.23 0.35 28%
2023/9/14 1.64 -0.18 -11%
2023/10/12 0.81 -2.65 -327%
2023/11/10 0.87 1.48 170%
2023/11/10 0.87 1.36 156%

まったく法則性はなさそうなので、視点を変えて平均値だけで差を見てみる事にしました。

平均値の確認:調整値0.7以上の時、価格調整後3~20日経過した後

調整値は変えていないので、調整値の平均値は全部1.78です。

経過日数 〇日後の変動値 調整値の何%戻し
3日後 -0.03 3%
4日後 0.09 10%
5日後 0.22 16%
6日後 -0.13 -7%
7日後 -0.23 -15%
8日後 -0.39 -25%
9日後 -0.42 -32%
10日後 -0.45 -32%
11日後 -0.39 -27%
12日後 -0.42 -31%
13日後 0.23 29%
14日後 0.21 25%
15日後 0.33 40%
16日後 0.15 26%
17日後 0.33 30%
18日後 0.09 3%
19日後 0.27 19%
20日後 0.45 28%

増えたり減ったりして、どちらかに収束する様子は無いですね。

まとめ

今回の検証から、GMOクリック証券の米国VIは調整前後で手仕舞いする必要は無い事が判明しました。

やはり、前提条件が不明確な噂を鵜呑みにせずに自身で検証する事の大切さを痛感しております。

少なくとも私には、調整後1~20日では変化に規則性は見られませんでした。もし、この結果を見て規則性を見つけられた方が居たら、是非コメントお願いします。

平均値なので、途中の大きな値で大きく変わっているところはあるが、調整の後に売れば儲かるという事は少なくとも無い事が判明しました。

大きく値がマイナスになっているところは上昇傾向にあったりするので、直前の値動きがどちらで連続しているかの方が影響が大きいと思われます。

今回検証に使ったデータとVBAのマクロをサービスとして下記からダウンロードできるようにしてあるので良かったらご利用下さい。

米国VI-価格調整-日足

 

 

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