MACD(移動平均収束拡散法、マックディ)

テクニカル分析

MACD(移動平均収束拡散法)の仕組み

MACD(マックディ)とは、上昇相場から下降相場、または下降相場から上昇相場に切り替わるポイントを見極めるためのトレンド分析手法です。

MACDの計算式は以下のようになっています。

①MACDライン(短期平滑移動平均線-長期平滑移動平均線)

②シグナルライン(MACDラインを任意の期間で単純移動平均線にしたもの)

①-②を引いた値(ヒストグラムとも言う)を棒グラフで表示し、トレンド変換点とトレンドの強さを判断する指標となります。

MACDの設定値(一般例)

設定
種類
ファスト
期間
スロー
期間
Signal
Smoothing
説明
短期 6 19 4 信頼性が低いがトレンド判定は早い
中期 12 26 9 中間の値。初期値としてよく使われる
長期 19 39 12 信頼性が高いがトレンド判定は遅い

MACDライン:短期平滑移動平均線-長期平滑移動平均線

短期平滑移動平均線:ファスト期間での平滑移動平均線

長期平滑移動平均線:スロー期間での平滑移動平均線

シグナルライン:Signal Smoothingの期間でMACDラインを単純移動平均線にしたもの

MACDの使い方(トレンド判断)

①ヒストグラム

・株価上昇中に、ヒストグラムが増加→トレンドが強化(エントリー)

ヒストグラムが減少→トレンドが弱くなっている(決済)

・ヒストグラムがゼロの時(ゼロライン)はサポレジの動きをする。

②MACD・シグナルライン

MACDラインが上方向のクロス→ゴールデンクロス(買い)

MACDラインが下方向のクロス→デッドクロス(売り)

・クロスの否定、トレンド継続になる

・クロスの反発から、大きなトレンド継続

③ヒストグラムとMACD・シグナルライン

・ヒストグラムがマイナスでゴールデンクロス→トレンド変換

・ヒストグラムがプラスでゴールデンクラス→調整完了(トレンド継続)

④株価とMACD・シグナルライン

・高い位置から戻って急角度だと信頼性が高い。

・激しい上下でクロスや、もみ合いなど平行に近い角度でのクロスは信頼性が低い

ダイバージェンス

・ダイバージェンスとは図のように株価とMACDラインが逆行する現象を言います。

・ダイバージェンスが複数増える事にトレンド転換の確率が高まります。

・短所としては、発生率が低いため、機会が少ないことです。

①下降局面(株価下落/MACDライン上昇で差が狭くなる方向)

・その後、株価が上昇する可能性が高まります。

・移動平均線の差が小さくなるとトレンド変換が近づいている兆候となります。

②上昇局面(株価上昇/MACDライン下落で差が広がる方向)

・その後、株価が下落する可能性が高まります。

マルチタイムフレーム

・マルチタイムフレームとは、長期間の値→短期間の値などのように上位足の動きと下位足の動きが同じタイミングで、売買をする事です。MACDに限らず多くの手法で使える考え方となります。

・例えば、週足(買い)→日足(買い)で買う

・メリット:時間軸を伸ばす事で損失回避できる可能性が高まる

・デメリット:売買チャンスが約半分に減る

MACDのデメリット

・レンジ相場に弱く、だましが発生しやすくなる。

・短時間になるほど、精度が下がる。

※月足:90~100%、週足:70~80%、日足:50~70%

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