・ボリンジャーバンドとMACDは相性が良くこの2つのテクニカル指標を組み合わせる事でトレンド変換のサインを見つける事ができます。
ボリンジャーバンドの仕組み
・ボリンジャーバンドとは、特定の期間の平均値から、上下の標準偏差の帯で囲った線の事を示します。
・下の図は20日の期間の平均値で3つのボリンジャーバンドを引いた図となります。
・期間20(日)の場合は、(値12+値22+・・・値192+値202)÷20のルートを取った値を1σ(シグマ)と言い、「平均値±標準偏差」を±1σ(図の青線)「平均値±標準偏差×2」を±2σ(図の緑線)、「平均値±標準偏差×3」を±3σ(図の黄色線)と言います。
・統計学から、±1σに収まる確率は68.26%、±2σに収まる確率は95.44%、±3σに収まる確率は99.73%となっており、上の図を見ても黄色線をはみ出しているところは殆ど無いことが分かります。
ボリンジャーバンドの注意点
・ボリンジャーバンドの上限、下限は直近期間で取った標準偏差で決まります。その期間で発生しなかった上限、下限の値に変動する事は起こりますし、発生後にすぐにバンド内に戻る保証はありません。
・上昇や下降のトレンドが発生している時は、±2σ上を価格を追う様に移動します。これをバンドウォークと言います。
・バンドウォークが発生すると、バンド幅が大きく広がります。前後の期間でバンド幅が最大に広がっているところをボージと言います。
・レンジとなるとバンド幅は縮小します。前後の期間でバンド幅が最小になっているところをスクイーズと言います。
・トレンド発生の直前にスクイーズが発生する確率が高いので、スクイーズが発生した後に2σで買い、-2σで売りをしかけると、そのままバンドウォークとなり、利益につながりやすいです。
・ダマシの場合は中央値で損切して、反対方向の2σにタッチした時に仕掛けるとリスクを減らせます。
・ボリンジャーバンド%B(BB%B)は、指定したσ数のボリンジャーバンドの幅の中のどの水準で推移しているかを示したインジケーターです。
ボリンジャーバンドを利用した売買戦略
①順張り手法
・ボリンジャーバンドの幅が広がっている時、株の変動幅(ボラティリティ)が高い状態と言えます。そのタイミングでトレンド(流れ)に乗って取引きをすることで大きな利幅を狙う事ができます。
・ボリンジャーバンドの幅が小さい時から、大きく広がり始めた時に機能しやすい手法です。
・注意点はイベント直後などで、激しく上下に株価が動く場合もあるのでしっかりと逆指値で損切設定をしたうえでエントリーする事が必要です。
・また、変動後に短時間の変化をしっかりと観察して、すぐに成行決済をして、確実に利益を残すなどの手法も有効です。(スキャルピング向け)
②逆張り手法
・標準偏差の特性から、この帯の中で株価が推移する可能性が高いため、帯の上限や下限でトレンド変換が起きる可能性が高いです。
・注意点は、バンド幅が広がり続けて、安値高値を更新し続けた場合はナンピンの繰り返しで、損益が膨らむリスクがある事です。
・対応策としては、バンド幅が縮小しているか確認する事と、分割エントリーをする事が考えられます。
・レンジ相場や規則正しいトレンド相場の時は有効に機能しやすい手法です。